体の中に埋め込める小さな分子マシンを作る
人間の体を詳しく知る新しい手法
生き物を測定するバイオテクノロジーは飛躍的に進歩していますが、それでもなお人間の体には多くの未解明な現象が残されています。そのために、たとえば、細胞内部の分子を一つ一つ検出できる顕微鏡が盛んに開発されています。
しかし、広い範囲を同時に観察したり、分子の濃度を正確に測定したり、生きた状態の体を扱ったりすることは依然として困難であり、観測できない現象が数多く存在します。こうした未解明の謎を解き明かすための新しい装置として、体の中に埋め込める小さな測定マシンの開発を行っています。
分子を組み上げて作る微細なマシン
これまでにも小さな測定機械はいくつか開発されてきましたが、それらは1 mmほどの大きさであり手でつまめるほど大きいものでした。我々の研究テーマは、さらに小さい数 µmほどの測定装置を作成することです。
普通の機械のように鉄や半導体を削って機械を作るのではなく、有機分子を一つ一つ組み上げていくことで分子のマシンを作成しようとしています。分子マシンは非常に小さいため、細胞の中や血管の中に装置を取り付け、周りの分子の種類や濃度を測定することができます。光を発することで情報のやり取りができるため、装置を体から取り出す必要もありません。
分子を組み上げるための化学、体の中を測定するための生物学、そして情報をやり取りするための光物理学を組み合わせることで、この分子マシンの実現に取り組んでいます。
ロボコンをきっかけに、人生の道筋がググッと変わりました。元々、理科が好きで研究者になりたいと思っていましたが、大学に進学した時点では特に専門などを決めておらず、フワフワした状態の中でロボコンサークルに参加することにしました。
実際に活動を始めてみるとロボコンは非常にハードで、朝から夜までロボット設計・製作・テストランづくめ、休日も返上して活動することになりました。もちろん疲れるし辛くもありますが、それ以上にやりがいと楽しさを感じることができました。そして何より、「ものを0から設計することが特に楽しい」と気づくことができました。分子を設計し、合成し、組み上げていく有機化学は、そんな人にピッタリの分野です。
「細胞内部でプローブとして機能する生体親和マイクロレーザーの開拓」
◆主な業種
(1) 化学/化粧品・繊維・衣料/化学工業製品・石油製品
(2) 光学機器
(3) 半導体・電子部品・デバイス
◆主な職種
(1) 基礎・応用研究、先行開発
(2) 設計・開発
(3) 生産技術(プラント系)
◆学んだことはどう生きる?
当研究室を卒業した学生の多くは化学・素材の分野で活躍しています。いずれの企業・大学も世界基準であり、学生も自身の研究能力と英語スキルを活かして奮闘しているようです。
じっくり考えた上で専門を決めることができる点が筑波大学応用理工学類の強みです。応用理工学類は物理・化学・生物という広い理系領域をカバーしています。大学1、2年生で習った授業の経験や先輩からのアドバイスをもとに2年生の冬に研究分野を選ぶため、納得のできる進路へと進むことができます。
細胞の中のタンパク質には分子でできた機械がたくさん存在します。ATP合成酵素やDNAポリメラーゼ、輸送タンパク質の構造と機能を調べてみましょう。
NHK学生ロボコン
NHK
一見分野違いですが、非常にオススメなテレビ番組です。「ものづくり」の醍醐味がすべて詰まっています。ぜひ大学に入学したタイミングでロボコンサークルを覗いてみてください。
もちろんサークルの卒業生の多くは情報・ロボット系に進みますが、経験上、少なくない人数が化学にも進学します。「ものづくり」という共通の面白さがあり、どちらのトピックを選ぶかはその人次第、といった感じでしょうか。
| Q1.大学時代の部活・サークルは? ロボコンサークル |
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| Q2.好きな言葉は? 面白い研究 |

