大学教員の教育と研究の役割を分けたオーストラリアの大学
教育・研究・学術的サービスが大学教員の職務に
今後、大学教員はどのような働き方をすることが望ましいのだろうか、という疑問に取り組んでいます。
大学教員という仕事は、中世ヨーロッパで大学が誕生し、社会における大学の位置付けが変化するとともに、求められる専門性や職務内容も変容してきました。20世紀に入り、大学に人材育成の機能とともに、社会の発展に役立つ知や価値の創出が期待されるようになり、大学教員といえば教育、研究、学術的専門性に基づくサービスを提供することを担う包括的な専門職として考えられるようになりました。
しかし大学を取り巻く環境が変わり、大学内での課題も多様になる中で、大学教職員が取り組むべき職務が多岐に渡り多忙化の要因になったり、より高い専門性が求められるようになる中、大学教員の在り方に対する管理運営側の関心が高まるようになりました。
大学教員の機能を分化させた国も
このような背景のもと、オーストラリアやイギリス等で導入されているのが大学教員の役割別機能分化です。すなわち、大学教員の仕事を、教育専任、研究専任、管理運営専任、教育研究担当というように、活動種ごとに分業し、大学組織全体として、教育・研究・サービス活動を実施する、というように改革したのです。それぞれポジションに昇進ルートが設置され、異なる要件が付与されています。
一見、合理的な仕組みに見えるのですが、特に教育と研究を切り離してしまうことについては、大学教育の質を変容させかねないものです。
私の研究では、オーストラリアの教育専任を事例として、その実態や課題を把握することで、日本が今後どのような大学教員の働き方を選択していくことが望ましいのかを考えることを目指しています。
高等教育というのは、対象学問(教育学部というように学部名になっているような学問分野ではない)なので、社会科学や人文科学系の学部に所属をしていれば、どこでも扱うことは可能です。例えば、経済学部に所属をし、高等教育政策や大学財政について学ぶことや、文学部に所属をし、科学哲学を学ぶこともできます。私は地域研究の学科でマレーシアの高等教育政策に関心を持ったことがきっかけとなり、今に至ります。
「大学教授職の役割分化の実態と論点の整理:日豪の教育担当教員を事例に」
◆学んだことはどう生きる?
高等教育学コースでは修士号か博士号を取得することができます。修了生の多くは、大学職員や教員になって大学で仕事をしています。
・高校での探求学習と大学での研究の違いはなんでしょうか。そもそも違いがあるのかも含めて考えてみてください。
・高校の先生と大学の先生の違いはなんでしょうか。そもそも違いがあるのかも含めて考えてみてください。

