動脈硬化症の早期診断に!血管壁の硬さと粘り気の計測法を開発
死を招く動脈硬化症 血管壁の変化をキャッチせよ
心臓や脳の病気は日本を含む世界の死因の上位であり、その主な原因の1つが「動脈硬化症」です。動脈硬化症が進行すると、プラーク(粥腫)が形成され血管内が狭くなり、最終的にプラークが破裂することで血液が流れなくなって心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こします。
動脈硬化症の早期段階では、生活習慣の改善や投薬によりもとの健康な状態に回復することから、その早期診断がとても重要です。早期段階において、血管壁の硬さが変化することから、私たちは、超音波を用いて血管壁の「硬さ」と「粘り気」の計測によって動脈硬化症を診断することを目指して研究を進めています。
血管の粘り気を測る超音波プローブを開発
超音波は、目で見ることができない体内も伝播するため、体を傷つけずに診断することができます。お腹の中の赤ちゃんを見るのに超音波が使われています。超音波により、わずか数10ミクロンの血管壁の厚み変化(髪の毛の直径が約80ミクロン)を計測し、それと最高血圧と最低血圧の差から血管壁の硬さを求めます。血管の粘り気を測るためには、血圧波形と血管径変化を同時に計測する必要があり、それらを同時に計測する超音波プローブ(超音波の送受信器)を開発しました。
血管壁の硬さと粘り気の計測法により動脈硬化症の早期診断を行えるようになれば、動脈硬化症の進展を抑制し、健康寿命の延長、心臓や脳における病気の発症の予防が期待できます。
大学3年生の後期に行われた研究室の配属で、超音波計測を行なっている研究室に配属され、それ以降、超音波に関する研究を続けています。超音波は、医療以外にも様々なところで使われています。以前は、超音波で、ガラスなど材料の均質性を調べる研究をしていました。現在は、様々な病気の早期診断に向けた研究を進めています。
「動脈硬化症の極早期診断を目指した血管壁の粘弾性特性の計測法に関する研究」
◆主な業種
(1) 医療機器
◆主な職種
(1) 設計・開発
(2) 基礎・応用研究、先行開発
◆学んだことはどう生きる?
医療機器メーカーへの就職している修了生が多く、新しい超音波診断装置の開発等で活躍しています。
私は、大学院医工学研究科、大学としては工学部電子工学科に所属しています。東北大学に医工学部はありませんが、工学部の中の電気情報物理工学科、機械知能・航空学科、材料科学総合学科、医学部保健学科、および外部の大学等から医工学研究科に進学することができます。医学側のニーズ(要求)を工学側のシーズ(技術)で解決することが医工学の研究の役割と考えています。
| Q1.大学時代の部活・サークルは? 軟式庭球(ソフトテニス) |
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| Q2.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? ジョギング |

