一番よい選択=「最適化」は未来社会を支える基盤技術
一番よいルートは?
世の中には、「一番よい選択」をしたい場面がたくさんあります。
例えば、家から学校に行くとき、交通費や安全を考慮しつつ、多くの人はできるだけ早く到着できるようにルートを選ぶでしょう。また、アルバイトのシフトを選ぶときには、「どの曜日・時間に入るのが一番よいか」を考えるはずです。その際には、時給の高さや通いやすさなど、さまざまな条件が影響します。
このように、複数の条件をもとに最適な選択を導き出す数学の分野を「最適化」と呼びます。
AIには、最適化の考え方が欠かせない
最適化は、オペレーションズ・リサーチの中で、工学、情報学、経済学など、幅広い分野で活用されます。なかでも、人工知能(AI)の裏側には、最適化の考え方が欠かせません。
数学の関数や式を使って現実の問題を数理モデルとして表現し、そのモデルを解くアルゴリズムを考え、さらにそれをプログラミングで実装することが、最適化研究の主なプロセスです。
目的が増えるほど、効率的なアルゴリズムは難しい
私が取り組んでいるテーマの一つに「多目的最適化」があります。これは、「速くて安い」や「快適で省エネ」といった複数の目的を同時に達成しようとする数理モデルを扱います。
目的が増えるほど、「どの選択肢が本当によいのか」を判断するのが難しくなり、それに対応する効率的なアルゴリズムを考えるのも簡単ではありません。しかし、だからこそ挑戦のしがいがあり、そこが研究の面白さでもあります。
最適化は未来社会を支える基盤技術のひとつであり、その発展の一翼を担えるよう、研究に取り組んでいます。
中高生の頃から数学とコンピュータが好きで、将来性を感じた情報学を大学で学びました。
グラフアルゴリズムや線形計画法、非線形最適化といった授業を通じて、数理最適化に興味を持つようになりました。特に、数理最適化の研究は、やさしい数学から高度な数学、シンプルなコードから複雑なプログラムまで関わりがあり、多くの応用分野ともつながっています。さまざまな関心や背景を持つ人が活躍できる点に魅力を感じました。
「実社会の多目的最適化問題に対する降下法とその発展」
◆主な業種
(1) ソフトウエア、情報システム開発
(2) 金融・保険・証券・ファイナンシャル
(3) コンサルタント・学術系研究所
◆主な職種
(1) 技術系企画・調査、コンサルタント
(2) 基礎・応用研究、先行開発
(3) システムエンジニア
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 情報学、数学または経営工学を選択すると思います。 |
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| Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? 出身国であるブラジルでしょうか。 |
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| Q3.感動した/印象に残っている映画は? 『第七の封印』など、イングマール・ベルイマンの映画が好きです。 |

