キーボードやスマホを操作する指と視線の動きを追跡・評価するシステム
各デバイスの入力手法を評価する
ユーザによるコンピュータへの文字入力や操作は、かつてはキーボードとマウスが主流でした。しかし現在はスマートフォンをはじめとするタッチ型デバイスの普及が進み、音声入力のような新しい入力方式も台頭しています。
我々の研究は、従来のキーボードとマウスに加えて、スマートフォンのタッチ動作も含めた、各種デバイスの入力手法の、多角的でかつ量的なデータを収集・評価するシステムの構築を目指しています。
視線の移動を追跡する装置は高い
特に、これまでの研究では入力時に手指の動作や視線の移動といった動作様態のデータを、低コストに収集する環境はありませんでした。
特に視線の移動を正確に捉える装置はこれまで販売されていたのですが、安価なものでも1台50万円以上します。おいそれと購入できず、また同時に何人も実験しようとすれば人数分必要となり、とても高価です。
そのため、多少の正確さを犠牲にしても、可能な限り安価で身近な機器での代用が求められます。
身近な機器でデータ収集を低コストに
我々は様々な機器で試した結果、3台のWebカメラと一般的なPC、それに無料の手指・顔認識ライブラリ MediaPipeを使ってシステムを構築しました。Webカメラは、1台1000円代の非常に安価なものです。この安価なシステムによって、両手指と視線の動きを検出し、入力動態をリアルタイムで記録できます。
自分はスマートフォンをそんなに使わないので、いわゆる「ケータイ入力」で使っていますが、ある日学生から「なぜ先生はスマホを何度も叩くようにして操作するんですか?」と質問を受けました。学生はフリック入力が当たり前なので、ケータイ入力を知らないのです。自分はオールドタイプであることを知らされショックを受けました。
一方、今の学生はフリック入力は速くてもキーボード操作が非常に苦手です。それならば、学生は実際にどのようにキーボードやスマートフォンを操作しているのか、数値化できるシステムを作って計測してみよう!と思い立ったのが一番の動機です。
「入力インタフェースの多角的な測定環境の構築」
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「13.IT・AI」の「48.人工知能・機械学習、画像(CG等)、インターフェース系」
◆主な業種
(1) ソフトウエア、情報システム開発
◆主な職種
(1) 設計・開発
(2) システムエンジニア
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 出身は情報だが、やはりもう一度情報科学を学び直したい |
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Q2.感動した/印象に残っている映画は? 『A.I.』 |
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Q3.学生時代に/最近、熱中したゲームは? Diablo(日本でおそらく一番初期に流行ったインターネット対戦ゲーム) |
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Q4.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? ホテルのフロントシステム開発 |
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Q5.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? ピアノの演奏 |