性を決めるのは遺伝?温度? 日本産ヤモリの性決定の多様性
性を決める方法は生物によって違う
多くの生物には性(雄と雌)が存在し、性比を適正に維持することは種の存続において重要なことの一つです。その性を決める方法は生物によって様々です。
私たちヒトを含む哺乳類では、ゲノムの中に存在する性染色体によって性が決定されます。哺乳類では雄が異型対となる性染色体をもち、その様な性染色体の型をXX/XY型と言います。
この様に性染色体による性決定の様式を遺伝性決定とよびます。鳥類も哺乳類と同様に遺伝性決定を示しますが、哺乳類と異なりZZ/ZW型とよばれる雌が異型対となる性染色体をもちます。
進化の過程で性決定様式が変化
それに対して爬虫類には、卵の孵卵温度によって性が決まる種がおり、その様な性決定の方法を温度依存性決定とよびます。近年では、地球温暖化による温度依存性決定の種の性比の歪みも懸念されています。
有鱗目(トカゲ、ヘビ、ヤモリなど)には、温度依存性決定を示す種、遺伝性決定を示す種が混在しており、時には近縁種間でも性決定様式が異なる事例も見られます。従って、有鱗目の進化の過程で性決定様式の移り変わりが何度も起きたと考えられます。
性決定様式が異なるヤモリを比較
日本産ヤモリにもこの様な性決定様式の多様性がみられ、ニホンヤモリは温度依存性決定を、ミナミヤモリはZZ/ZW型の遺伝性決定を示します。私の研究室では、これら近縁な2種のヤモリを研究に用い、性決定様式が移り変わる過程や新たな性染色体が生じるメカニズムの解明を目指しています。
中高生や学部生の頃には、研究者の道に進むことは全く考えていませんでした。ただ、幼少の頃から生き物が好きで、いわゆる昆虫少年のような感じでした。小学生の頃にはグッピーを飼育し、より美しい個体を作出したいために、よく理解できないまま遺伝の専門書を読んでいた記憶があります。
また、大学の実習科目でも遺伝学の実習に一番興味を抱いた記憶があります。それらもあって配属希望の際に動物遺伝学を選択したのかもしれません。
「日本産近縁ヤモリ種間における性決定・性分化機構の多様性および比較解析」
◆主な業種
(1) 食品・食料品・飲料品
(2) 農業、林業、水産業
(3) その他
◆主な職種
(1) 生産管理・施工管理
(2) 一般・営業事務
(3) その他
私の所属する環境生物科学科には13名の教員がおり、各教員が一つの研究室を主宰しています。各教員が各自の専門に特化した研究を行っていることが、当学科の特色の一つと言えます。例えば、光る生物を専門とする研究室、寄生虫を専門とする研究室、サボテンを専門とする研究室などがあります。自分の興味とマッチする研究室で、深く研究したいと考える学生に向いた学科と言えるかもしれません。また、学芸員課程も開設しています。
様々な生物の性が決まる仕組みを調べてみましょう。生物の中には、遺伝因子と環境因子の両方が性決定に作用するものもいますので、その辺りまで調べられると良いと思います。
メダカはXX/XY型の遺伝性決定をもつので、理論上、産まれてくる子供の性比は1対1になると予想されます。メダカを飼育し、産卵した卵を様々な水温(例えば、24、28、32度)で孵卵させてみる。産まれてきた子供の性比を水温毎に比較してみましょう。
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 生物学か獣医学。中高生の頃に抱いた将来の希望の一つが「動物園の飼育員になる」だったので。 |
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Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? オーストラリア。留学中に訪れた各地の自然の美しさが印象に残っているので。 |
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Q3.一番聴いている音楽アーティストは? Helloweenの『Power』 |
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Q4.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 消防学校の宿直 |