水工学

魚道

魚の好みも調査、魚が使いやすい「魚道」を作る


青木宗之先生

東洋大学 理工学部 都市環境デザイン学科(理工学研究科 都市環境デザイン専攻)

のぞいてみよう

ギョギョッとサカナ★スター

NHK

川や海の魚の生態を詳しく解説してくれています。生態系を保全するためには、ターゲットのことを詳しく知る必要があります。百聞は一見に如かず、です。
(画像は書籍化した講談社MOOK)

こんな研究で世界を変えよう!

魚の好みも調査、魚が使いやすい「魚道」を作る

なぜ「魚道」が必要か

「魚道」って知っていますか?「ぎょどう」と読みます。魚道は、魚やエビ・カニの通り道として設置されます。河川や水路には、たくさんの落差があります。そこに、魚やエビ・カニの通り道をつくることで、移動することができます。人にとっての階段やはしご、スロープのようなものだと思ってもらうといいと思います。

それでは、なぜ「魚道」が必要かを考えてみます。

人々は、外食するとき・避暑地を求めて・レジャーのために、などなど、移動しますよね。魚も一緒です。エサを求めて・河川水温が高いところから逃げる・産卵する、などなど、それぞれに適した場所を求めて移動します。そのとき、河川や水路に段差がついていては、魚は行きたいところに行けません。段差の手前で行き場を失いウロウロしている魚の群れを見たことはありませんか?魚は困っています。そのために魚道を設置します。

種の保全や再生につながる

魚道があるとどうなるか。魚の移動範囲が広がるので、水域のネットワークが拡張されます。多くの種類の魚がいますので、それぞれの種に適した生息環境を見つけることができることになるでしょう。その結果、多くの種の保全や再生につながり、生物多様性を守れます。

魚の能力に合わせて多様な流れ

魚道を設置するためには、魚のことを知らなくてはなりません。どのくらいの速さで泳げるのか、どのくらいの流れの速さが好きなのか、などです。種類によっても、その能力が違ってきますので、多様な流れを作る必要があります。

そして、魚道を作っても利用されなければ意味がないので、魚の集まる場所に魚道を設置する必要があります。そのために日々、魚類行動の実験や現地調査を行っています。

魚道の実験装置です
魚道の実験装置です
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投網を使った魚類調査の風景です
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中高生におすすめ

なんだろう なんだろう

ヨシタケシンスケ(光村図書出版)

「なんだろう」や「なぜだろう」と思い、悩んだり考えたりすることが大事だと思います。自分で見つけた答えは簡単には忘れないので、大いに悩んで考えて頂きたいです。


アオアシ

小林有吾(ビッグコミックス)

目標に向かって考え続けること、努力をし続けること、周りに助けを求めること、などなど、とても大事な姿勢だと思います。


SLAM DUNK

井上雄彦(ジャンプコミックス)

きっかけは不純かもしれませんが、努力することで何か一つのことを乗り越え、本当に好きなことを見つけられたこと、素晴らしいです。諦めず、続けること、大事です。

一問一答
Q1.一番聴いている音楽アーティストは?

聴いていて元気が出る歌が好きです。

Q2.大学時代の部活・サークルは?

サッカー部でした。

Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは?

サッカー・フットサルなど、体を動かすことが好きです。


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