大量のテキストをコンピュータで解析し、談話の構造を探る
情報を構造化して伝える
文は1つ1つの語を組み合わせて作られます。そして私たちは言いたいことを文の形で発信します。しかし、伝えたい内容がある程度複雑な時、1つや2つの文だけでは適切に言い表すことができません。また、つながりが悪いと、意図した内容が伝わらない可能性があります。または、相手は聞くのをやめてしまうかもしれません。
ですから、私たちは、まず、自分の考えを整理して、聞き手の前提知識を想像し、その上で、なるべく効率的・効果的にメッセージが伝わるよう情報を構造化することに努めます。
英語における「考えのまとまり」のパターン
では、英語という、皆さんも日々勉強なさっている言語において、「文と文のつながり」や「考えのまとまり」にはどのようなパターンがあるのでしょうか。
こうしたパターンを具体的に知ることができたら、言葉を用いた人間のコミュニケーションについて、もっと理解が深まるでしょう。また、英語を習得して使いこなしたいと願う学習者にとっても役立つでしょう。
プレゼンのデータから論理構造を探る
こうした考えのもと、私は英語によるプレゼンテーションのデータを大量に集めて、コンピュータを使って分析し、論理構造のパターンを見出すことを試みています。
これまでコンピュータは、コミュニケーションのツールとして活用されてきましたが(Eメール、SNS、etc.)、私たちが上手くコミュニケーションを行うためのヒントを与えてくれる存在にもなり得るわけです。すばらしい時代だと思いませんか。
「英語話し言葉コーパスを用いた談話論理構造パターンの認知言語学的分析」