宦官やカストラート、「異常な存在」をなぜ人は求めるのか
知らぬ間に「正常でないもの」を作り出している
私たちは日々、正常と「そうでないもの」は簡単に区別できない、正常と「そうでないもの」を安易に区別してはならない、こう教えられています。あるいは、どうしても区別が必要となる際には、特別な(学術的)ルールや(政治的)合意を十分に意識すべきだと教えられています。
ですが、もしかしたら、私たちこそが知らぬ間に「正常でないもの」を作り出している可能性はないでしょうか。もしかしたら、私たちこそが「正常でないもの」を常に(無意識のうちに)必要としているのではないでしょうか。
カストラートはなぜ知識人たちの関心を集めたのか
思いきって、あえて過去を例にとりつつ、少々差別的に見える「異常者」という考え(概念)を導入することで、こうした問いに解と言わないまでも、そのヒントを得ることはできないでしょうか。いわゆる近代を準備したとされる18世紀ヨーロッパの知識人界では、「宦官」や「カストラート」といった「異常者たち」が関心を集めていました。
ひたすら権力者の「女たち」に奉仕し、「女たち」を監視するために、あるいは「天使のような歌声」で権力者たちや公衆を楽しませるために、本人の意志に反して、あるいは本人の意志などいっさい無視して、その陰茎と睾丸と陰嚢を完全に(あるいは一部)除去するなど、私たちの常識からすれば残虐極まりない行為であるに違いありません。
ですが、こうした「宦官」や「カストラート」が実際に存在していたのです。 彼ら/彼女らを巡る、当時の知識人の思考の軌跡を辿ることで、先に述べたようなヒントが得られるのではないかと考えています。
例えば「持続可能性」という概念がどのように生まれ(どのような政治的歴史的コンテクストの中で生み出され)、機能してきたのかを考えるために、少しは役立つのではないかと考えています。
「啓蒙思想における「異常者たち」―「去勢者たち」をめぐる文学的哲学的総合研究」
とにかく日本国内の情報をいったん遮断してみてはどうですか、と勧めています。この時代に、「日本」という狭い「くくり」で物事を考えるのは、あまりにももったいないです!
Q1.18歳に戻って大学に入るなら何を学ぶ? 数学です。 |
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Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? 中国です。NYやロンドンやパリよりも「アツい」からです(少なくとも2019年12月時点で…)。以前はイスタンブールでした。これを書いている2021年1月時点で、とても迷っています。いろいろな場所、複数の場所で暮らしたいです。 |
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Q3.一番聴いている音楽アーティストは? 「サブスク」のせいで(おかげで?)、音楽の聴き方が完全にかわってしまいました。それでも PnB Rock の『TrapStar Turnt PopStar』と『Catch These Vibes』はたまに聴きます。 |
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Q4.感動した映画は?印象に残っている映画は? 『ジュース』 |
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Q5.会ってみたい有名人は? マイク・タイソン |