生命はデジタルでできている　情報から見た新しい生命像

田口善弘（ブルーバックス）

生物学というと、どうしても暗記という印象は高校生には拭いきれないと思います。しかし私がお話ししたように、研究の最先端では情報科学や物理学などはもはや必要不可欠なものであり、高校生の皆さんにも是非そのようなアプローチがあるのだということを知っていただきたいと思います。

本書籍は、生命科学において情報処理技術がどのように活用されているのか、あるいはゲノムをデジタル処理装置としてみなすその考え方について、高校生にも平易に解説されていると思います。

オードリー・タン　デジタルとAIの未来を語る

オードリー・タン（プレジデント社）

台湾においてデジタル大臣として活躍し、コロナ被害を抑えた立役者として有名になったオードリー・タンさんの本です。ご本人が天才的なプログラマーですが、その上で、デジタルとAIを活用した未来としてどのような社会を描いているかが書かれています。

ウイルス学者さん、うちの国ヤバいので来てください。

古瀬祐（中公新書）

研究というと何か硬そうな印象を持ちますが、それを実際に行なっている研究者には硬軟様々な方がいるので、そのエッセイを読むのも一般に非常におすすめです。

この書籍は、コロナウイルス感染症対策で厚生労働省クラスター対策班として働かれた感染症研究者がその研究半生を書いたものです。非常にエンターテイメント性の高いユニークなエッセイになっており、研究と社会のあり方について(時に笑いながらも)深く考えさせられます。