“消化器内科学”は、体を構成する臓器の中でも、食べ物の消化・吸収に関わる胃・小腸・大腸や、肝臓・膵臓・胆嚢といった臓器の機能や、その破綻がもたらす病態を解析し、最終的にはこれらの臓器の病気を治療することが目的になります。
私が研究対象としているのは、肝臓学・幹細胞生物学ですが、肝臓の分野では近年、以前の予防接種や輸血による感染を原因とする、肝炎ウイルスによる発癌などが問題となっており、国による積極的な研究が行われています。
100人に1人は肝炎ウイルスに感染の現状
現在日本では、100人に1~2人の割合で肝炎ウイルスに感染していると言われており、肝炎、およびそれに伴う肝臓の疾患の治療は、重要な課題になっています。
また近年では、食事の欧米化などによるメタボリックシンドロームの進行、肝臓では脂肪の蓄積による肝炎や発癌などが、問題になりつつあります。私たちの研究を進展させることで、これら肝臓の病気に対する新しい治療法の開発を目指しています。
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「12.医療・健康」の「46.医学(心臓、血液、消化器、呼吸器、整形外科等)」
一般的な傾向は?
●主な業種は→学術職
●業務の特徴は→基礎的な研究など
分野はどう活かされる?
博士課程まで進む学生は基礎研究への意欲が高く、大学院までに得た知識や経験を元に、アカデミックの研究活動にまい進しています。
東海大学医学部では、肝臓等の線維化を扱う私立大学戦略的研究基盤形成支援事業が始まっています。
生物学の研究は、最近ではiPS細胞やゲノム編集といった新しい技術が開発されて、急速に進展しています。このような最新技術をいち早く学び、自分の研究に取り入れていくことが大事であり、また新しいことを学べる楽しみでもあります。
細胞の培養や遺伝子導入などは、高校レベルでも適切な設備があれば可能だと思います。肝臓の細胞株などに様々な物質を添加し、その挙動を見るなどの実験は十分可能と思います。
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