小学校で英語教育開始。中学入学直後のレベルがわかる語彙テスト
英語が正式教科に
2020年4月から、小学5、6年生が教科として英語を学ぶことになりました。これを読んでいる中高生の皆さんも、小学校で何かしらの英語の授業を受けてきたはずですが、2019年以前に小学生だった人については、英語は通知表の成績にはありませんでした。
しかし、英語が小学校でも正式な教科になったので、小学校ではこれまでの日本の小学校では行われてこなかった、新しい英語教育が行われます。
教え方に悩む小・中学校の先生
これを受けて、小学校の先生は英語をどのように教えればいいのか悩みながらも試行錯誤しています。また、中学校の英語の先生の立場に立ってみると、今後中学校に入学してくる子たちが、どの程度英語をわかった状態で入学してくるのか、まだ見当がつかない状態です。
生徒のレベルがわかることでより良い授業ができるため、中学校の英語の先生にとって、目の前の生徒がどれくらい英語ができるのかを知っておくことは重要です。
小、中教科書の英単語を分析
そのために、私は中学入学直後の生徒のための英語の語彙テストを作ろうとしています。まず、小学校英語教科書に含まれている単語を分析します。その後、中学校英語教科書に使われている単語も同様に分析し、2つの教科書で使われている単語の中から、テストにふさわしい単語を抽出してテストを作ります。
これを作ることで、中学校の先生にとっては入学直後の生徒がどれくらいの語彙力を持っているのかを知ることができます。また、小学校の先生にとっては、どのような語彙を児童に習得させれば良いのかを知る手がかりになるでしょう。
日本では現在小学校と中学校が義務教育であるため、小学生と中学生に質の高い教育を受けさせる義務が教員にはあります。しかし、現在の小学校での英語教育は、教員研修が充分ではなく、どのように英語を教えればいいのかわからない状態です。
私の研究では、小学校での英語教育で児童が達成すべき英語力の1つの指針を示す予定です。これによって、質の高い教育の担保の一助として貢献したいと思っています。
「小中連携を図るための中学入門期における診断用英語語彙テストの開発」
水本篤
関西大学 外国語学部 外国語学科/外国語教育学研究科 外国語教育学専攻
langtestという統計ソフトを開発したり、AWSuMという英語論文執筆を援助するソフトを開発しています。テストの開発や語彙研究にも造詣が深い先生です。研究に対する熱意、講演の面白さ、国際誌への論文数など、様々な面で尊敬しています。
◆主な職種
(1) 中学校・高校教員など
(2) 小学校教員
◆学んだことはどう生きる?
これまで指導してきた学生には公立学校の教員になりたい学生や、海外での勤務に興味がある学生がいました。無事に公立学校の教員になった学生は、各地でその地域の教育を支えるためにそれぞれ頑張っています。
千葉大学教育学部英語科では、小学校から高校までの英語教育に興味がある学生たちのニーズをカバーできます。特に小学校の英語教育や英語コーパス、国際理解教育については強みがありますし、2020年度からは「全員留学」をうたっており、留学プログラムも豊富にあります。
Q1.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? すごくお金持ちになったら、ハワイに住みたいです。ハワイ(特にホノルル周辺)はお金持ちじゃないと住めないですね。ハワイに住んで、フラダンスを上達させたいです。 |
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Q2.感動した映画は?印象に残っている映画は? 小さい頃から『サウンド・オブ・ミュージック』が大好きです。主人公のマリアたちが歌っているのを真似して、ドレミの歌などを英語で歌えるようになったのが嬉しかったです。 |
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Q3.熱中したゲームは? 『ドラゴンクエストV』が大好きで、10回以上はクリアしました。元々はお金目当てでフローラ派だったのですが、ニンテンドーDS版が出てからはデボラ派になりました。 |
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Q4.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? ユニクロで1年ほど働いていました。立ったまま服を畳めるようになりました! |
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Q5.研究以外で楽しいことは? フラダンスが趣味です。ちなみに、ハワイ語で「hula」は「踊る」という意味なので、フラダンスは実は「ダンスダンス」と言っているのです。 |