使いこなせる実感が持てる、中高共通のロボット教材を開発
小学校プログラミング必修で様々なロボットが登場
私の主な研究対象は情報に関する技術教育です。特に中学校の技術科で利用される「計測・制御」教材として、ロボット教材の開発を行っています。ロボット教材には車輪で移動する車型や、近年注目されるドローンのような飛行型など、様々な種類が存在します。
小学校でプログラミングが必修になったことで、様々なロボット教材が開発されていますが、これらは異なる目的で製作されているため、一つのロボット教材を使いこなせても、他のロボット教材を使いこなせるかはわかりません。
もちろん、得意な人は自分で調べたり試したりできますが、どのような人でも「技術を自分の手で使いこなしている」実感を持てるように、学校種が変わっても続けて利用できる教材が必要ではないかと考えました。
中学、工業高校で利用できる共通の制御基板
そこで現在研究しているのが、中学校の技術科と工業高校の両方で利用できるロボット教材です。技術科では車型、工業高校では飛行型のロボット教材を、同じ制御基板で動かせるようにしようと開発を進めています。
このロボット教材によって、生徒のプログラミング技術の習得効率を高めたり、専門的な学習に興味や関心を持たせたりできると考えました。
学んだ技術が身近な生活・世界を変える
どのように教えるかだけでなく、なぜ教えるかまで考え、さらにそれを具体的な形にできるのが技術科の教材開発研究の醍醐味です。生徒の学んだ技術が身近な生活を変えることで、地域や社会、そして世界を変える力になると信じています。
「中学校技術科と工業高校を架橋するプログラミング教育の開発」