経済学の知見で、海外の補習授業校の運営とカリキュラムを改善
海外の補習授業校の約7割に日本からの派遣教員が不在
まず、経済学が専門の私がこの複合的な研究テーマを発想した経緯について説明します。
経済教育の研究で、日本人が学ぶ在外教育施設での公民科目・経済分野の実態調査をする機会があったのですが、ある補習授業校で運営面・教育面で多くの課題があるという話をうかがいました。
特に、世界に約200校ある補習授業校の約7割は日本からの派遣教員が不在で、現地の日本人の父兄たちが主に週末に自主的に運営している状況にありました。
日本政府からの講師謝金や校舎賃貸料の補助率は約5割であることも知り、彼らのために何か役に立てることはないか、考えるようになりました。
運営面も含めた分析が必要と考え研究開始
その後、先行研究を調べたところ、語学など教育面の研究に比べ、学校運営も含めた研究は少ないことがわかりました。
実際に運営する父兄自身が他校も含めて調査することは難しく、運営面も含めた課題は、第三者の誰かが分析しなければ改善されないと感じ、この研究に従事するようになりました。
事業構想の思考が運営支援に役立つ
特に補習授業校は国語を数時間連続で学ぶことが多く、教科書とは別に日本語で話し合いながら学習する方法も必要とされていました。
この課題には、専門の経済学で用いている模擬取引を、小・中学生向けに簡易化することで貢献できることがわかりました。また、運営に関しては、所属学群の事業構想の考えが大いに役立ちます。
日本の経済活動がグローバル化する中で補習授業校も増加傾向にあり、今後も重要な研究であり続けると考えています。
※補習授業校:外国で現地の学校に通学する児童生徒が、再び日本国内の学校に編入した際にスムーズに適応できるよう、基幹教科の基礎的基本的知識・技能および日本の学校文化を、日本語によって学習する教育施設のこと。(文部科学省HPより一部改稿)
日本人の児童・生徒が海外で国語などを学ぶ補習授業校は、校舎を借りるだけでも、海外であるために金銭的、制度的に苦労を伴っています。日本国内なら無償で受けられる義務教育とは、様相が異なります。
各学校は様々な工夫をして課題を克服していますが、他校との交流は少ない状況にあります。私の研究により、各学校の取り組みや工夫が共有されれば、良い授業がより効率的に実践され、質の高い教育の普及に貢献できると考えています。
「在外教育施設の教育・運営の実態調査:学習指導要領改訂時の課題と遠隔討議による改善」
◆3年次の経済学ゼミでは
「価格が下がれば需要が増加する」という直観が、現実にどの程度当てはまるか考えさせるようにしています。ディズニーランドやベガルタ仙台のデータを取りあげ、価格と入場者数の関係などを検討させています。
◆主な業種
(1) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(2) 金融・保険・証券・ファイナンシャル
◆主な職種
経理・会計・財務、金融・ファイナンス、その他会計・税務・金融系専門職
◆学んだことはどう生きる?
指導したゼミ卒業生は、自治体や金融業界に勤める者が半数を占めています。市役所に勤務する卒業生は、市制移行の際に始まった「とみや国際スイーツ博覧会」の立ち上げに参画しています。
また、地元の銀行に勤務する卒業生は、融資などを担当した後、海外勤務も経験しています。経済学を専門としていることも影響していますが、各経済指標や収支の状況を的確に分析し、実社会で活用して活躍しています。
営利・非営利を問わず、経済活動で何かを実行するには、社会の情勢を読み取り、運営資金の収支も考えて計画を立てる必要があります。事業構想学群事業プランニング学類では、こういった構想力を高めるため、座学の理論学習だけに頼らず、学外で現実の社会を観察し、実行可能性も検討できるような教育を目指しています。教員にも実務経験者が多く、現実のデータを重視した研究が行われています。
Q1.大学時代の部活・サークルは? バレーボール。それまでにサッカー、バスケを経験し、持久力より瞬発力が重要なスポーツのほうが自分に合っていると感じ、大学で始めました。 |
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Q2.研究以外で楽しいことは? スノーボード・スキー。真冬の大雪直後に、新雪コースメインで滑ります。 |
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Q3.会ってみたい有名人は?
森田一義(タモリ)さん。生放送の司会を長年担当されていて、着実に進行しながら機転の利く話ができるのはなぜか、お伺いしたいです。 |