小さな泡が面白い! 泡の運動にはじまる熱や物質の輸送現象の研究
泡の運動には、熱や物質の輸送現象が影響
大学3年生の時に配属された研究室で「泡の運動」を調べるという課題に出会いました。泡は身近なところで見られるにも関わらず、それまであまり泡の運動について考えたことがなかったので、機械工学と泡の運動はどのように関連するのだろうと魅力を感じ、研究課題を「泡の運動」として、調べることにしました。
実際に研究活動を始めると、泡の運動には気泡の内部にできる温度分布や、気液界面でのガスの溶解/析出など、熱や物質の輸送現象が重要な影響を与えていることがわかりました。
たった一つの小さな泡の運動を研究対象にしてから、高圧、高温状態での泡の運動を調べるために数値シミュレーションを学びました。数値シミュレーションから得た熱・物質輸送の影響が実現象を捉えているかを調べるために、モデル実験を計画し、実験装置の設計、製作、計測、解析などを学びました。
さまざまな「移動現象」をテーマに
たった1個の泡の運動を調べることから研究を始めてきましたが、現在はもう少し研究の幅を広げ、キーワードを「移動現象」としています。泡の運動から学んだ輸送現象を発端として物体からの「熱移動」や、水が流れるところに物体を置いたときに発生する水跳ねの「可視化」、高速に回転する円盤周りの「流れ」と「熱移動」、体内に発生した気泡に対する「物質移動」など、さまざまな課題を研究しています。
研究課題の幅を広げたことより色々な分野の人と一緒に研究を行う場も増えてきました。機械学科で学ぶ色々な知識を、機械分野だけでなく多くの分野で使用できることを目指して、今後も色々なことにチャレンジしてみたいと思います。
実験で1個の気泡が必要でしたが、なかなかうまく気泡が作ることができない日が続きました。そんなとき、雨粒が路面に衝突するときに水中に気泡が発生していることに気が付き、それを実験で再現したところとてもうまく実験が進みました。ヒントは色々なところにあるのだと実感しました。
大学進学時、また高学年になっても明確に「この研究がしたい!」という明確な目標は持っていませんでした。では、なぜ今も大学で研究を続けているのかと言えば、大学で私の指導教員に出会ったことが理由となります。指導教員が楽しそうに気泡の運動について説明するのを聞いたとき、きっと大学の先生が楽しいと言っているのだからこの研究は楽しいのだろう。その「楽しい」さを共有してみたいと思い、研究を始め、今に至っています。
「キャビテーションが生じる状況下の物体表面損傷に関する予測法の創出」
◆ 川島研究室HP
◆主な業種
(1) 自動車・機器
(2) 一般機械・機器、産業機械(工作機械・建設機械等)等
(3) 鉄道
◆主な職種
(1) 設計・開発
(2) 生産技術(プラント系以外)
(3) 生産管理・施工管理
◆学んだことはどう生きる?
私の研究が液体を用いていることも関係しているのか、液体に関係する業界(例えば、ポンプ、原子力など)に進む人もいますが、その他いろいろな業界に進んでいます。私の研究室では学生は与えられた課題に対してどのような取り組むかを自分で考え、実行、評価することを指導しています。この一連のプロセスは、どのような業界でも必ず必要とされる能力になります。
私の所属する理工学部電子・機械類の学生は、2年次までは電子・機械類の学生は基礎的な分野を広く学び、3年進級時に3つのプログラムに分かれて専門性の高い科目を学びます。機械プログラムでは、かねてより内燃機関(エンジン)に関する研究がとても活発に行われています。また、レーザを用いた流れの計測では世界でも注目される研究を行っています。
単一気泡の生成実験について
気泡を作ることは簡単でしょうか?例えば注射器から気泡を作ることを考えます。単純に考えれば液体の圧力よりも気泡を作るための気体の圧力の方が高ければ、液体中に気泡を作ることができます。そこに、発生する気泡の個数と大きさに制約条件を課すと、急激に課題は難しくなります。実際に行い課題を確認し、解決策を考え、アイディアを実行することにチャレンジしてみませんか。これまでに気が付かなかった方法が見つけられるかもしれませんね。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 「画像」に関係する学問を選ぶと思います。やはり「目で見る」ことが好きなので。 |
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| Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? アメリカ(英語圏) |
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| Q3.大学時代の部活・サークルは? 少林寺拳法 |
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| Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 料理 |
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| Q5.好きな言葉は? 出会いは財産 |

