エネルギー関連化学

水電解装置

月でも水素を! 宇宙でも安全に使える水電解装置を創ろう


松島永佳先生

北海道大学 工学部 応用理工系学科 応用マテリアル工学コース

出会いの一冊

アポロ13号

ロン・ハワード:監督

宇宙空間での水素エネルギーシステムの利用が、垣間見える映画です。また宇宙では乗組員だけでなく、その裏で多くの研究者が活躍している点も、今の研究のモチベーションアップに繋がっています。

こんな研究で世界を変えよう!

月でも水素を! 宇宙でも安全に使える水電解装置を創ろう

月面基地での水素エネルギーシステム

皆さんは、どのような小学生を過ごしましたか。僕は宇宙が好きだったので、親に買ってもらった小さな望遠鏡で月を観察していたことを思い出します。

その時から数十年が経ち、現在、日本をはじめ、いろいろな国々で月面基地の開発が行なわれています。そこでは、水を電気分解して水素ガスを作り、必要なときにそのガスを燃料電池で発電し利用する、水素エネルギーシステムが検討されています。私の研究は、「宇宙空間で本当に水の電気分解ができるのか?」を調べています。

水電解を宇宙空間で行うと

皆さんは学校で、水電解の実験した経験があると思います。水に2枚の金属電極を入れ電気を流すと、その表面から小さな泡が発生し、水中を泡が浮き上がっていく様子を観察されたことでしょう。

でも、もしこの水電解を宇宙空間で行うとどうなるでしょうか。宇宙や月面では重力が小さいので、泡が浮力の影響を受けずに、電極から離れることができません。また泡もずっと水中に浮いているので、せっかく作った水素ガスを回収することも難しくなります。

泡の動きを制御する

その問題解決を目指して、私の研究では、アトラクションにあるようなフリーフォールや、宇宙飛行士が訓練で使うような飛行機を使って“宙に浮いた環境”(微小重力場)を作り出し、そこで水電解を行なっています。

宇宙環境でどのように泡が発生し、水中を動くかを観察したり、逆にAlを使って泡の動きを予測します。さらには、泡が出ない新しい水電解の研究も行なっています。

このように泡の動きを制御することで、月面でも安全に使える水電解装置を作り、将来、皆さんが月面旅行できる未来を創っています。

微小重力で実験を行うと、写真のように電極上に気泡が付着し水電解の障害となり問題です。
微小重力で実験を行うと、写真のように電極上に気泡が付着し水電解の障害となり問題です。
テーマや研究分野に出会ったきっかけ

先生の研究報告(論文など)を見てみよう

「高速プローブ顕微鏡を活用した電気化学透析法による省エネ型CO2回収への展開」

詳しくはこちら

先生の分野を学ぶには
もっと先生の研究・研究室を見てみよう
落下塔(フリーフォール)を利用した微小重力で水電解装置を動かし、施設に泊まり込みながら、学生や社会人の方と一緒に実験をしています。
落下塔(フリーフォール)を利用した微小重力で水電解装置を動かし、施設に泊まり込みながら、学生や社会人の方と一緒に実験をしています。
学生たちはどんなところに就職?

◆主な業種

(1) 自動車・機器

(2) 半導体・電子部品・デバイス

(3) 大学・短大・高専等、教育機関・研究機関

◆主な職種

(1) 設計・開発

(2) システムエンジニア

(3) 基礎・応用研究、先行開発

◆学んだことはどう生きる?

私の研究は、「電気化学」と呼ばれる分野です。そこでは、電気を使った化学反応を研究しています。皆さんの身近な例では”電池”です、スマホのリチウム電池とか、電気自動車や燃料電池自動車などがあります。そのため就職しても電気化学の知識は、とても活用されています。

先生の学部・学科は?

材料科学をメインとする私の所属する学科では、周期表にのっている元素を全て扱います。言い換えると、化学から物理まで何でも研究できます!

先生の研究に挑戦しよう!

中高生におすすめ

一問一答
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は?

医学

Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ?

ドイツ ビールが美味しいから

Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは?

時代劇のエキストラ

Q4.好きな言葉は?

利他の心


みらいぶっくへ ようこそ ふとした本との出会いやあなたの関心から学問・大学をみつけるサイトです。
TOPページへ