高齢者だけが暮らす「高齢者向け住宅」の防災対策

災害発生時にどのように避難できるか
私たちの研究室では、高齢者や障害者が住み慣れた地域で生活するために、日常における移動環境や災害時の避難行動・防災計画に着目し、持続可能で安心・安全な環境まちづくりを目指しています。
日本は災害が多い国ですが、高齢者は日常的に元気な方であっても、災害が起きた時にひとりで避難することが難しいとされています。例えば、耳の聞こえが悪いために危険を知らせるアナウンスがわかりづらい、足腰が弱っているので瓦礫だらけの道を移動しづらい、災害が発生した時にどのように行動したらよいのか判断しづらいということが起こりえます。
被災経験がある職員さんの話を聞く
では、高齢者だけが集まって暮らす環境では、どのような防災の仕組みづくりが必要でしょうか。研究では、「サービス付き高齢者向け住宅」という住宅事業の課題を整理することや、実際に被災経験がある事業者の職員さんの話を聞くなどして、災害時の困りごとを改善するために必要な防災の仕組みづくりに向けて取り組んでいます。
こうした研究は、私たちの生活における小さな事象を紐解いていくような内容であり、未知なる大発見につながるものではないですが、人々が暮らしやすい生活を支える一助となれるよう丹念に取り組んでいます。
身近に障害など困り事を抱えている人がいたため、幼い頃から「誰にとっても住みやすい環境とは何か?」ということに関心がありました。人は誰もが老いていくものです。誰もが生涯に渡り安心・安全に生活できる環境づくりに携わりたいと思いました。
「サービス付き高齢者向け住宅の事業類型に応じた防災対策ガイドラインの検討」

大阪産業大学建築・環境デザイン学部では、私たちをとりまく社会を豊かにするデザインについて、もの・建築・環境・空間・自然・都市の6分野から総合的に学ぶことができる点が魅力です。
座学だけでなく、学外をフィールドとした演習科目が多いことも特徴です。私の担当科目では、地域の防災イベントへの参加や小学校への出前授業を通して、地域力について学ぶ機会があります。建築士受験資格の取得や理科・工業の教員免許の取得を目指すことも可能です。
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Q1.大学時代の部活・サークルは? 学祭の実行委員。毎日夜中まで準備に追われていました。 |
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Q2.好きな言葉は? 「出たとこ勝負」:この言葉とは正反対の性格なので、悩んだときはあえて思い浮かべています。 |