全球レベルでの土壌塩分濃度マップの作成
水を大量に使う灌漑地での農業
世界の水需要量のうち約7割を利用してきた灌漑地での農業による水利用は、果たして持続可能な水資源利用なのでしょうか。
世界の農地の35%を占める灌漑地は、世界の食糧生産の約40%を支えています。灌漑地は、実は塩類が集積しやすい土壌のある場所また乾燥地に分布していることがほとんどです。それら灌漑地では、塩類集積が問題となっています。
塩類集積とは、土壌や水などに含まれる塩類が地表に集まる現象で、作物の生育障害を引き起こします。塩類が集積し始めると、水を使って洗い流す手法(リーチング)を行います。つまり、作物栽培と洗い流しのために多量の水が必要となります。
土壌塩分濃度の情報は不足している
今までのところ洗い流しのために必要な水量を見積もれる、全球を対象とした水資源・水循環の数値シミュレーションはなく、見積もりが可能となれば現在までの水ストレスやバーチャルウォーターなどの推定が大幅に改訂される可能性があります。しかし、塩類集積地を示す土壌塩分濃度を把握する試みは特定の地域に絞られたものが多く、全球もしくは流域全体の水資源管理の観点からみるとまだまだ情報不足です。
そこで、本研究では、多時期衛星データを用いて全球レベルでの普遍的な塩類集積指標を作成し、全球レベルの土壌塩分濃度マップ作成を試みています。同時に、塩類集積に必要なリーチングと排水を水資源・水循環シミュレーションの中へ組み込むことを進めています。
14歳のときにブラジルの熱帯雨林へ行ったことで、環境問題に興味が沸き、そこから私の夢が始まりました。当初は、ブラジルの熱帯雨林がなくなったら世界の気候はどう変わってしまうのだろか?という疑問を理解・研究したくて、進学先を選びました。
ブラジルの研究を進めていくうちに土地利用が変わることによる環境・社会への影響に興味を持ち、その一つとして水文学を深く研究する機会を得て、現在に至ります。水文学は、その性質上、分野横断的な知識と学際的な共同が必要になります。そのため、大変やりがいのある研究分野であると思っています。実際に農学・土木工学・生態学・気象学・経済学・国際政治学など多様なバックグランドを持つ方々と共同研究をしています。
「土壌塩分濃度を考慮した新たな全球水資源評価」
◆主な業種
(1) 建設全般(土木・建築・都市)
(2) ソフトウエア、情報システム開発
◆主な職種
(1) 技術系企画・調査、コンサルタント
(2) その他
◆学んだことはどう生きる?
建設コンサルタントやゼネコンなどで街づくりや防災・減災のための基盤づくりに貢献している卒業生や、公務員として、街づくりや防災・減災のための基盤づくりのための政策に貢献している卒業生がいます。
地理情報システム、リモートセンシング、数値プログラミングというツールは、土木業界で働くには必須のツールです。我々の研究ではこれらのツールを使って研究を実施しているため、研究を通して得たスキルを土木技術者として働く際には使用します。
道路、橋、鉄道、トンネル、港湾、空港、上下水道、電気、都市ガス、公園などの社会基盤施設を、私たちは普段何気なく使っています。それらがひとたび使えなくなると、私たちの生活がどうなるか想像してみてください。人と社会を支え、自然と環境を守り、安心して暮らせる安全な「まち」を築き、維持することが、社会環境デザイン工学の分野に求められています。それは、人の命を守ることにもつながる大きな使命ともいえます。
長崎大学社会環境デザイン工学コースは、このような使命を持つシビルエンジニア(土木技術者)を育成しています。特に、「人と自然環境との共生」、「社会基盤の整備と管理」、「地理空間情報を用いた防災・減災」を通して、安全で豊かな社会と持続可能な環境の創造に資する教育・研究に勤しんでいます。
| Q1.一番聴いている音楽アーティストは? 嵐:お気に入りは「Happiness」、「虹」、「UB」 |
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| Q2.感動した/印象に残っている映画は? 『検察側の罪人』、『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』、『暗殺教室』、『【推しの子】-The Final Act-』 |
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| Q3.大学時代のアルバイトでユニークだったものは? 模擬試験の作題 |
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| Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 踊ること |

