軽量資材と人力による独自工法で土砂災害を事前予防
森林本来の治山機能を復元・補強
緑に覆われた山間部斜面では、森林の根系や下草類が降雨を地中へと浸透させ、表層付近の土砂の移動を捕捉し安定させる働きがあると言われています。しかし、森林伐採や土地開発が進むと、これらの機能は失われてしまいます。また昨今、頻発する豪雨下では、さらなる斜面災害の発生が危惧されます。
そこで、大規模災害の事前予防として、軽量資材と人力で森林本来の治山機能を復元または補強し、土砂崩れのリスクを低減する対策工(地すべりを防ぐために斜面内や表層に設置する構造物)の開発を進めています。山間部に建設される送電線の鉄塔敷地の保全に運用されてきた技術を、応用しています(㈱シーテックとの共同研究)。
大学内の演習林で降雨実験
山間部には、大きな工事用の機械やコンクリート製の資材を運搬し設置することが困難です。斜面災害への事前予防策に、大きなお金はかけられません。そのため、軽量資材と人力による対策工にならざるを得ませんが、その効果は経験的に認知されていても客観的には示されていません。
そこで、大学内の演習林の実斜面に軽量資材と人力による簡便工(地すべりを防ぐために斜面表層に人力で設置する構造物。丸太、柵、砂利入り袋など)を設置し、斜面地盤内への降雨の浸透の様子を計測しています。また、この計測結果を再現することが可能な、シミュレーション手法の開発を進めています。そして、簡便工を設置した斜面地盤内の降雨の浸透状況から、斜面の安定性を評価します。
災害に強い持続可能な森林を創る
開発中のシミュレーション手法を利用すれば、様々な地形や地質、降雨条件下で簡便工が設置された斜面の安定性を定量的に示すことができます。事前予防として、軽量資材と人力による簡便工を効果的に設置することにつながります。その結果、災害に強い持続可能な森林環境の創出が期待されます。
開発途上国農村部の土の道路で、大きな水たまりや泥をよけて通行する親子の様子をみて、土木技術者として何かできないかと考えました。地元ではお祭りの前に参道の草刈に母が参加して、缶ジュースをもらっていたことが思い出されました。現地でも人々が集まり、身の回りの材料と人力でもできうる限りの工夫をすることで、車が通れるようにできないかと住民と一緒に道直しを進めてきました。ふと国内外での土砂災害への対策にも同じような考えて対応できないか、どんな工夫ができるかを研究テーマとするに至りました。
「簡易治山工による修復斜面の水文モデルと斜面安定解析手法の開発」
◆主な業種
(1) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(2) 建設全般(土木・建築・都市)
◆主な職種
(1) 製造・施工
(2) 設計・開発
(3) 技術系企画・調査、コンサルタント
フィールドでの調査や計測、実験と、室内実験やシミュレーションを併用した研究ができます。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 応用地質学 |
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| Q2.感動した/印象に残っている映画は? ターミネーター2 |
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| Q3.大学時代の部活・サークルは? テニス |
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| Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 開発途上国で現地の人々と道直しをすること |

