データサイエンスで、人ではわからない橋の劣化要因を見つけよう!
手をかけないと事故につながる
皆さんが学校に行ったりできることは、道路や鉄道といった道があるからなんです。当たり前すぎて、意識しないですよね(^_^)。日本は、山や谷が多く、平な土地が少ないので、橋やトンネルを建設して道をつないでいきます。さらに、都市に必要なガス・電気・通信・上下水道といったものも道路の下(地下埋設物)や電信柱でつながっています。
これらの橋やトンネル、地下埋設物などは、人が建設してきた人工物です。これらは、自然のものではないので、手をかけないとコンクリートが剥がれたり鋼材が錆びたりします。そのままにしておくと、橋が落ちたり、最近の例では2025年1月に起きた埼玉県八潮市の下水管の陥没事故のような大事故につながったりします。
点検技術者が減少、大規模言語モデルに学習させる
私の研究は、橋の“ひび割れ”などの変状からその原因(要因)を突き止めることです。人の健康に例えると“熱”が出たとしてもインフルエンザなのか、炎症を起こしているのか、お医者さんに診断してもらわないとわからないですよね。原因によって、処方されるお薬が違いますよね。
橋の場合は、専門の点検技術者によって点検・診断しています。しかし、人口減少により点検技術者が減ってきています。点検技術者が減っても、橋は減りませんよね。点検技術者が減るのであれば、その知見や知識を大規模言語モデルに学習させ、人ではこれまでわからなかった劣化要因まで見つけることができれば、適切な補修ができると考えています。
データサイエンスという学問領域が人気となってきていますが、社会のどのフィールドで活かすか、高度に技術が発展した現代の日本では、“データサイエンス×〇〇”が大事です。
私は、情報系の学科出身で対象は土木です。つまり私の場合、“情報×土木”です。皆さんの場合は何かな。楽しみですね。
中学生のとき、土木の仕事は大変そうだと、近所の土木の仕事をされている方をみて思いました。35年前はまだ文字だけ表示される(CUI)パソコンしかない時代でした。この頃、パソコン雑誌にプログラムコードが掲載されて打ち込むとゲームができるようになっていて、その雑誌を参考に遊んでいたので、将来はパソコンを使った仕事をしたいと思っていました。
ところが、大学4年次にコンクリートを専門とする土木学科の先生が情報学科に来られ、その研究室に配属になり、土木を対象とすることになりました。これがきっかけとなりました。さらに、その土木の大変という真の意味がわかりました。また、元来、構造物やものづくりが好きです。
「大規模言語モデルによる橋梁の変状判定と劣化要因分析」
◆主な業種
(1) 建設全般(土木・建築・都市)
(2) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(3) 電気・ガス・水道・熱供給業
◆主な職種
(1) 設計・開発
(2) 製造・施工
(3) 生産管理・施工管理
ここ社会システム土木系学科は、土木工学プログラムと社会デザインプログラムに2年次に分かれます。私は、社会デザインプログラムに所属しています。
私のプログラムでは、データサイエンス、まちづくり、環境、防災、社会・政策分析、経営工学、私の取り組んでいる維持管理工学など多岐にわたり、ソフト的な取組を学べるプログラムとなっています。データサイエンス的な取組が、具体的な土木分野の計画などを対象としている点が特徴になります。
(1)コンクリートのひび割れの発生位置によって、様々な理由があることがわかっています。身近な構造物でひび割れを見つけて、どんな原因でひび割れが発生したのか、考えてみましょう。
(2)コンクリートの中に空洞ができる現象があります。このことを「浮き」と言います。空洞を見つけるために「たたき試験」といって、テストハンマーというものでたたいた時の音で、「浮いている、正常である」と判断しています。点検技術者は、音の差を経験によって識別します。この音の差をどうやって表現できるか、考えてみましょう。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 土木工学:土木工学からこの世界に入るとどうなるか |
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| Q2.一番聴いている音楽アーティストは? はらみちゃん:ストリートピアニストでとても明るい気持ちになります |
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| Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? ハイキングや遺構(上水施設、廃線など)巡り |
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| Q4.好きな言葉は? 吉田松陰先生のお言葉で、「学問とは、人間はいかに生きていくべきかを学ぶものだ」 |

