自動車や航空機の安全のために 超軽量・高性能な衝撃吸収材料を創る

より軽く、良く衝撃を吸収する材料が必要
自動車や飛行機がぶつかったときには、乗っている人を守るために、車体や機体の一部が優先的につぶれて衝撃を吸収する仕組みになっています。このように、人々の安全を守るために、材料が大きな役割を果たしています。
特に最近では、地球環境を守る「カーボンニュートラル」実現のためのエネルギー消費の抑制や、航空宇宙産業の発展のために、より軽く、良く衝撃を吸収する材料が必要になっています。そこで私たちの研究室では、「メカニカルメタマテリアル」という新しい人工構造を用いて、より軽く安全な材料の設計に取り組んでいます。
衝撃の伝わり方をコントロールできる素材
メカニカルメタマテリアルは、素材単体では得られない力学特性を、構造によって生み出すことができる”構造で機能を生み出す”材料です。3Dプリンタなどの製造技術の発展により、複雑な構造の設計・製作が可能になり、注目されています。
私たちの研究室では、衝撃を「波」としてとらえ、その伝わり方をメカニカルメタマテリアルの構造でコントロールすることで、これまでにない軽量かつ高性能な衝撃保護材料を設計することを目指しています。この研究により、自動車や航空機の衝突安全や爆発事故、さらには津波などの災害対策にも貢献できるかもしれません。
すべての「物」は材料からできています。私たちの研究を通じて、未来の社会を支える技術に貢献できればと考えています。

大学院生の時に東日本大震災の被災地でボランティア活動に参加した経験が、現在の専門分野に進むきっかけとなりました。被災地での支援活動を通じて、自分が学んでいる技術が人や社会と深くつながっていることを痛感し、機械工学を学ぶ者としての使命や責任について考えるようになりました。この経験から、材料・構造の力学や強度に関心を持つようになり、博士課程進学時に研究室を変更して、現在の研究分野に進むことを決めました。

「フラクタル構造を応用した超軽量な衝撃吸収メタマテリアルの創製」


◆主な業種
(1) 自動車・機器
(2) 鉄道
(3) 一般機械・機器、産業機械(工作機械・建設機械等)等
◆主な職種
(1) 設計・開発
(2) 生産技術(プラント系以外)
(3) 技術系企画・調査、コンサルタント
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Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 今と同じように機械系の材料学を選ぶと思いますが、航空宇宙工学関連の材料学にも興味を持つと思います。 |
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Q2.感動した/印象に残っている映画は? 中学生の時はスターウォーズ4~6が好きでした。いろいろなメカが出てきて面白いです。 |
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Q3.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 子育てです。 |
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Q4.好きな言葉は? 千里の道も一歩から |