財政再建のためにどのような歳出削減や税制改正が有効か検証
政府債務は1400兆円超え 日本の財政状況は深刻
ニュースや新聞、もしくは学校の授業で日本の財政状況が深刻な状況であるということを聞いたことがあるかもしれません。国や地方自治体などが発行している政府債務は1400兆円を超え、対GDPでみても約2.5倍の水準にあります。この原因は、コロナ禍における政府支出増に伴う財政赤字が急増した影響もありますが、主な原因としては高齢化による社会保障費増にあります。
政府債務が持続可能であるということは、貸し手側の立場から見ると、「貸した金の元本と利子がきちんと返ってくる」ということを意味します。政府債務に置き換えると、現在から将来にかけての基礎的財政収支(プライマリーバランスとも呼ばれ、税収から政府債務返済分を除いた歳出額)の合計額(厳密には将来の基礎的財政収支については現在価値に割り引いたもの)になります。
政府の施策が、消費者や企業にどれだけの恩恵をもたらすか
私の研究では、財政再建の手段として、歳出削減や税制改正が消費者や企業、マクロ経済全体に与える影響について、動学的一般均衡モデルと呼ばれる理論モデルを用いて分析しています。経済現象を論理的に説明するために、消費者や企業がそれぞれの目的を長期的に最適化して行動すると仮定した上で、経済全体の市場(財・労働・資金市場)の需要と供給が一致する状況を考えています。
そのモデルの中で、政府が課税や政府支出、政府債務を発行することで、消費者や企業の行動にどのように影響を与え、かつそれぞれにどれだけの恩恵(損失)をもたらすのかを分析することができます。
特に、政府債務を持続可能な状態にするために、どのように税制変更を行い、政府支出の項目を変化させるのかを検証することが、研究的関心にとどまらず、現実の財政制度を改善するための一助となりうることにやりがいを感じております。
「ポストコロナにおける財政の持続可能性および財政再建の理論・実証分析」
◆主な業種
(1) 官庁、自治体、公的法人、国際機関等
(2) 金融・保険・証券・ファイナンシャル
(3) その他の輸送用機械・機器(自動車・船・航空機・鉄道以外)

