ヨーロッパの地政学 安全保障の今
ジャン=シルヴェストル・モングルニエ 中村雅治:訳(文庫クセジュ)
この本は、フランスの高校生や大学生がよく読むクセジュ文庫から出版された本の翻訳版です。お薦めするのはヨーロッパの地政学ですが、同じシリーズに、中国そしてアフリカの地政学があり、良い比較対象です。
ヨーロッパのを読むと、国連安保理常任理事国で核保有国のフランスのような国すら、単独ではなく、ヨーロッパ諸国と共に、ヨーロッパの次元の安全保障を志向していることがわかります。ヨーロッパは、単なる地理的概念を越えて、地政学的アクターへと変化しつつあるわけです。地政学とは何か、地政学的にいうヨーロッパはどの国・地域までを含み得るのか、などを考えつつ読みたい本です。
外交分野の地方分権が進むフランス 都市と政府はどう協働するのか
大統領に大きな権限があるが
この研究テーマは、フランスに関し、「国」だけではなく、「都市」も外交するという現象に注目したものです。
フランス外交の指揮者はフランス大統領だと言っても過言ではないほど、フランスは中央集権的な国です。戦争と平和の問題-安全保障問題-であれば、ますます大統領に大きな権限があります。けれども、同時に、フランスでは、外交分野の地方分権化も進んでいて、つまり「都市」が国際問題について意見を持ち、行動しています。
この研究で解き明かしたい謎は、フランスに関し、国際問題をめぐる「国」と「都市」の意見(見解)はどう形成されるのか、両者の意見は同じかどうか、意見の同異は何をあらわしているのか、といった事柄です。その延長線上に、多元的外交論を精緻化するという学問上の目標があります。
国家は多様性を抱えた存在
具体的な事例としては、アルメニア系またはイスラム系のフランス人が多く住む都市に関し、ナゴルノ・カラバフ問題(すでに消滅した未承認国家)やパレスチナ問題への取り組みを調査し、フランスの国レベルでの政策との整合性について考察しています。ヨーロッパ圏内ではフランスにアルメニア系・イスラム系の最大規模のディアスポラがあるとされていていますが、外交分野におけるその影響力に注目しているわけです。
この研究の意義は、国家は一枚岩ではなく多様性を抱えた存在であり、その多様性を活かした多元的外交は、国際関係における影響力発揮の鍵を握ることを、フランスを事例として検証するところにあります。フランス政治社会学と国際関係学を掛け合わせた研究分野です。
「協働する都市と政府-フランスを事例とする多元的外交論の試み-」
◆主な業種
(1) コンサルタント・学術系研究所
(2) 金融・保険・証券・ファイナンシャル
(3) その他
◆主な職種
(1) コンサルタント(ビジネス系等)
(2) 一般・営業事務
(3) その他
外国語学部フランス語学科は、語学力を向上させ、専門性を磨くことを同時に行います。語学だけでも大変なのに・・・、専門は日本語で学んでも難しいのに・・・、と思うかもしれませんが、実は、その逆です。フランス語で学ぶからこそ、面白い専門に辿り着けるのです。そして、専門を極めたいから、フランス語も上達する。語学力と専門性には相乗効果があるわけです。専門性は、幅広い学問領域(政治学・経済学・社会学・歴史学・哲学・言語学)から選ぶことができます。
| Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 法学(国際法) |
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| Q2.日本以外の国で暮らすとしたらどこ? フランス語が好きなのでフランス語圏の国 |
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| Q3.感動した/印象に残っている映画は? Dr. Strangelove (『博士の異常な愛情』) |
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| Q4.好きな言葉は? 烏野のスローガン「飛べ」 |

