沖縄占領下の農村で何が起きていたのか。当時の個人資料から探る
占領者による土地の強制接収
戦後、沖縄は日本から切り離され、アメリカ占領下におかれました(1945-1972年)。
ただし、この27年間にもわたる占領は決してスムーズに行われたわけではありませんでした。占領者による土地接収の強行に対する反発は「島ぐるみ闘争」とよばれた大規模な運動に発展し、粘り強い「復帰運動」は後に占領の継続を断念する一因ともなりました。
問題は何か、解決は図られたのか
占領者は、暴力によって抵抗する人びとに対峙するとともに、経済社会へ介入し占領への協力を働きかけました。
私たちは、そのような働きかけがどのように行われたのかを解明しようとしています。土地接収に直接かかわる農村部に着目し、占領下で地域レベルで起こっていた問題がどのようなものであったのか、それらがどのように解決が図られていったのか(あるいは図られなかったのか)という点からアプローチしています。
当時を生きた人びとの資料をデータベースに
このような研究を進めるために鍵となるのは、歴史を知るための史資料です。
史資料には、公文書館や図書館などで所蔵されている行政資料や団体資料と、当時を生きた人びとが個々に残してきた個人資料があります。特に後者については、目録が作成されていないものや、目録が作成されていたとしても公開されていないものもあり、現物にたどり着くにはいくつものハードルがあります。
私たちは、個人資料の調査や保全などを行い、それぞれの史資料を「つなげる」ことを目指しデータベースを作成するとともに、それらを利用した実証分析を進めています。
沖縄に住んでいるとどこに行ってもサトウキビ畑を見かけるので、沖縄の農業といえばサトウキビばかりだと思っていました。ところが学生のときに調べてみると、そうなったのは割と最近(1960年ごろ)だとわかり、驚きました。その後、アメリカの占領政策との関わりなどを調べていったことが、現在の研究へと続いています。
「占領下沖縄における農業・資源・農村問題:資料ネットワークの構築と実証的研究」
◆ 小濱先生のページ
沖縄国際大学では、沖縄の経済社会、文化、歴史などについて学ぶ講義が充実しています。大学内には4つの研究所が設置され、多くの教員はそのいずれかに属し、沖縄に関する研究に取り組んでいます。まさに沖縄研究の拠点であり、沖縄に関するあらゆる研究関心に応じることができます。
Q1.18才に戻ってもう一度大学に入るならば、学ぶ学問は? 数学。もともと理系で、数学はとても好きな科目でした。 |
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Q2.一番聴いている音楽アーティストは? SEKAI NO OWARI。お気に入りは、『眠り姫』。 |
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Q3.大学時代の部活・サークルは? テニスサークル |
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Q4.研究以外で、今一番楽しいこと、興味を持ってしていることは? 将棋。藤井フィーバーに感化され、20年ぶりに勉強を再開しています。 |