土木系の本

水の科学

北野康

生きるために不可欠な水について、さらに深く知りたいと思うきっかけとなる本。水の誕生、生物や地球にとっての水の役割、水が関わる環境問題や水資源の危機について、幅広い事例と豊富なデータを紹介しながら解説されている。特に、物質としての水の性質が分子レベルで丁寧に説明されており、大気、土、生物の間を巡るダイナミックな流れと重要性を再発見するのに大いに役立つ。土木環境システムの分野で水環境の研究をしている研究者にも役立つ。また、科学書でありながら、深い予備知識がない人にも読みやすく書かれている。 (NHK出版)



森が消えれば海も死ぬ 陸と海を結ぶ生態学

松永勝彦

環境問題を解決するためには、物質の循環を考える必要があり、一見全く関係がないようなところに解決策がある。例えばこの本では、東北の太平洋側で牡蠣養殖をしている漁師たちが、なぜ森に木を植えるのかを詳しく述べている。「土木環境システム」分野は、江戸時代のことわざ「風が吹けば桶屋がもうかる」の図式さながら、様々な環境問題においてなぜそうなったかを綿密に解析し、関係性がないようなことの中から、関係性を見つけ出す。そして、環境問題の解決策を導き出すことが必要とされている。 (ブルーバックス)



地底の科学 地面の下はどうなっているのか

後藤忠徳

穴を掘らずに地下を見る! それは、音や電波などを使って、地下を掘らずに探査する技術「物理探査」だ。地表面近くの陥没・液状化災害から、100m以下の地下資源(メタンハイドレート、地中熱)や、10000m地下のプレートまで、幅広く地中を案内している。 (ベレ出版)



土木技術者の気概 廣井勇とその弟子たち

高橋裕、土木学会、廣井勇研究会

土木技術者の使命感とは。近代化に向け、日本を代表する土木技術者、廣井勇とその弟子たちなど、多くの技術者たちが切り開いてきた歴史を紐解く。後半は、将来のインフラ整備への提言。 (鹿島出版会)



レジリエンス・ジャパン 日本強靭化構想

藤井聡

内閣官房参与である、京都大学藤井聡教授の著書。アベノミクスと呼ばれる安倍政権の経済政策の考え方を解説している。政治色も感じられるが、防災や老朽化する社会資本の問題を知る点ではわかりやすい。 (飛鳥新社)



人類を変えた素晴らしき10の材料

マーク・ミーオドヴニク

鋼鉄、紙、コンクリート、チョコレート、泡、プラスチック、ガラス、グラファイト、磁器、インプラントという材料を横並びに紹介。「ガラスが透明な理由」「スプーンに味がない理由」など、身近にある材料の秘密と魅力を伝える。少し専門的な説明が多いが面白い一冊。 (松井信彦:訳/インターシフト)



首都水没

土屋信行

筆者は、元東京都の土木担当者。日本の首都、東京の水災害に対する脆さと、それに対して行政が対策を後回しにしていることに警鐘を鳴らす。筆者によれば、危ない箇所の1つが東京駅。他にも都内の危険地区を挙げ、対策を述べている。 (文春新書)



それでもピサの斜塔は倒れない 知れば誰かに話したくなる地中のこと

応用地質株式会社

ジオドクター(地球のお医者さん)が、まるで人間を診察するように、掘らずに地下の孔を調べたり、空から地中を調べたり、船から海底を調べたりと活躍。日本の地盤がとても複雑であることや、ピサの斜塔が傾いた理由、地震や汚れた地盤の修復方法などについて、わかりやすく解説されている。地盤調査は地盤工学という学問において基本中の基本。その調査手法や地盤対策も多く紹介されており、地盤工学の魅力を知る第一歩に。構造物の建設や、地盤調査・対策工などを手がける地質調査会社による本。 (幻冬舎メディアコンサルティング)



剣岳 点の記

地盤工学も含まれる土木工学において、測量技術はどの場面でも必要な基礎分野だ。この映画は、日本地図を作成するために先人が行った測量作業について描いたものだが、その苦労や意気が感じられる。 (「剣岳 点の記」製作委員会 新田次郎:原作)



コンクリート崩壊 危機にどう備えるか

溝渕利明

高度成長期に大量に建てられたコンクリート構造物の寿命が懸念される今、コンクリート構造物を適切に維持管理していくための技術者=コンクリートドクターが必要だ。どのような技術者が求められるかを学ぶことができる。 (PHP出版)


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